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医療介護求人メディケアキャリア 介護コラム ケアプランとは?作成方法や注意点を解説

公開日:2018年11月30日 |  更新日:2021年11月15日

ケアプランとは?作成方法や注意点を解説

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介護職

ケアプランとは?作成方法や注意点を解説
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介護サービスを利用するときに、欠かせないケアプラン。

ケアプランという言葉は聞いたことがあっても、「なぜ作るのか」「どうやって作成するのか」は、介護サービスが必要になってから知る人が多いものです。

この記事では、家族の介護が必要になり、なにから始めたらよいかわからないときに、知っておきたいケアプランの作成方法を解説します。ケアプランを作成するときの注意点についても、わかりやすく説明していますので、ぜひ参考くださいね。

ケアプランは一言でいうと、要介護認定を受けた利用者がどのように介護サービスを利用するのかを決める「介護計画書」になります。
要介護認定を受ける前の要支援の段階でも「介護予防ケアプラン」が必要となり、介護保険を利用してサービスを受ける場合には必ず作成しなければならないのです。


ケアプランは、一人一人状態の違う利用者がどんな介護サービスを受けることで、自立した生活を送ることができるのかを考えて作成されます。

ケアプランとは?

ケアプランとは、介護サービスの利用計画書のことです。 


提供される介護サービスの目標・内容を、決めるために作成されます。ケアプランのなかでは、「どんな介護サービスを受けたいか」「どんな生活を送りたいか」「よりよい生活のためにどのような改善策があるか」を検討します。 


介護サービスを利用したい場合には、ケアプランの作成が必須。ケアプランなくして、介護サービスは受けられません。 
ケアプランは、ケアマネジャーが作成するのが一般的です。ケアプランの作成は、介護保険が適用されるため、自己負担なく無料で作成してもらえます。 


介護を受けるうちに、利用者の身体状況が変わるのは、ごく当たり前のことです。身体状況が変わり、必要な介護サービスが変化したとしても、ケアプランの作り直しができます。 


ケアプランを作成し、介護サービスを受けるためには、要介護・要支援の認定が必要です。要介護・要支援の認定を受けるには、市区町村への申請が必要で、認定後にケアプランを作成できます。 

ケアプランの種類

ケアプランと一言でいっても、実はケアプランには、介護の度合いによって種類があります。ケアプランの種類は、次の3つです。

  1. 居宅サービス計画書
  2. 施設サービス計画書
  3. 介護予防サービス計画書

後述しますが、介護予防サービス計画書は「介護予防ケアプラン」、居宅サービス計画書や施設サービス計画書は「狭義のケアプラン」です。ただし、広義の意味では、介護予防ケアプランも含めてケアプランと呼んでいます。

ここでは、3種類のケアプランについて、対象者と内容を説明します。

居宅サービス計画書

居宅サービス計画書とは、要介護1~5と認められた人が、利用できる介護サービスのケアプランです。

自宅で介護サービスを受ける人のための介護サービスで、訪問看護を中心としたケアプランを選択できます。自宅で生活する人のプランですが、デイサービスなど通所介護にかかわるサービスも受けられます。

施設サービス計画書

施設サービス計画書も、居宅サービス計画書と同様に、要介護1~5に該当する人のためのケアプランです。

居宅サービス計画書と異なる点は、自宅ではなく施設を利用して介護を受ける人向けのプランであること。介護老人福祉施設・介護老人保健施設・介護療養型医療施設への入所には、施設サービス計画書が必要です。

ただし介護老人福祉施設は、要介護3~5の人が対象となります。

介護予防サービス計画書

介護予防ケアプランと呼ばれる介護予防サービス計画書は、要支援1~2として認められた人が利用できるケアプランです。

居宅・施設サービス計画書が、介護のためのサービスであるのに対し、介護予防サービス計画書は、介護予防を重視しています。つまり、介護を受けるに至らないように、予防ケアと生活のサポートが中心となるケアプランです。

もう1つ、居宅・施設サービス計画書と異なる点は、市区町村が主体となっている地域包括支援センターが担当すること。そのため、原則として地域包括支援センターの保健師が、ケアプランを作成することが大半です。

ケアプランを作成できるのは「ケアマネジャー」

ケアプランの作成は、ケアマネジャーがおこなうのが一般的です。

ただし、介護予防サービス計画書の場合は、地域包括支援センターの保健師がケアプランの作成をおこなうケースもあります。また利用者本人・家族が、ケアプランを作成することも可能です。

ここでは、ケアマネジャーについての基礎知識と、利用者・家族がケアプランを作成する方法について解説します。

 

ケアマネジャーとは

ケアマネジャー(介護支援専門員)とは、主に介護サービスの提供を受けるためのケアプラン作成を業務とする仕事です。ケアプランの作成だけでなく、施設や市区町村と、家族・利用者間の連絡調整をおこなう役割も果たします。

一般的に、ケアマネジャーは施設や支援事業所に所属しています。施設では、施設に入居する利用者のために、ケアプランを作成するのが仕事です。また、地域包括支援センターに所属するケアマネジャーもおり、介護予防サービス計画書を作成します。

ケアマネジャーはサービスが開始されたあとも、利用者宅を訪問し、月一回以上の面談をおこなうことになっています。

利用者・家族がケアプランを作成する場合

ケアプランは、利用者本人やその家族が作成することも可能です。セルフケアプランと呼ばれ、必要な介護サービスを、自分あるいは家族が自身の手で作れます。自分でケアプランを立てるため、介護保険や制度をより理解できるのがメリットです。

セルフケアプランを作成する流れは、ケアマネジャーへ依頼したときと、ほとんど同じです。ケアマネジャーがおこなう手続きを、すべて自分でおこなう必要があります。サービス開始までの流れは、次のとおりです。

  1. 市区町村の介護保険課で、ケアプランの自己作成を申請して書類を受け取る
  2. ケアプランの原案を作成
  3. サービス担当者会議を開いて、ケアプランを完成させる
  4. 市区町村にケアプランを提出する
  5. サービス事業所に書類を提出する
  6. サービス提供開始・サービス事業所と連絡調整
  7. 毎月サービス利用実績をまとめて市区町村に提出

セルフケアプランを作成するときの注意点は、事業所・施設と利用者の間に入って、連絡調整をしてくれる人がいないことです。そのため、事業所・施設とのコミュニケーションを、密にとる必要があります。

メリットもあるセルフケアプランですが、すべて自分で手続きを進めなくてはいけないため、ケアマネジャーに依頼するとスムーズに進むでしょう。

ケアプラン作成の流れ

初めてケアプランを作成するときは、どのような手順で進むのかわからず、不安に感じますよね。あらかじめケアプラン作成から、サービスの開始までの流れを理解しておくと、焦らず対応できるでしょう。

ここでは、一般的なケアプラン作成の流れを説明します。

1.面談

まずは、ケアマネジャーと面談をおこない、利用者側の要望とすり合わせします。ケアマネジャーに利用者の状態を把握してもらい、どんな介護サービスが必要なのかを話し合います。

重要なのは、ケアマネジャーが一方的に判断するのではなく、利用者の要望も伝える必要があることです。主体になるのは利用者ですので、「どんな生活を送りたいか」「なにが必要なのか」を明確にし、課題と解決策をケアマネジャーと一緒に考えていきます。

2.サービスの詳細をまとめる

ケアマネジャーは、面談の内容をもとに、利用者に必要な介護サービスの詳細をまとめます。ここでは、利用者・家族はケアマネジャーが作る原案を待っている状態です。

3.ケアプランの原案を作成

必要なサービスの詳細がまとめ終わったら、ケアマネジャーは、細やかな調整をおこないながら、アプランを作成します。

介護サービスは、望めばどんなものでも、受けられるわけではありません。種類や利用単位、費用などが利用者の状態によって決められているため、利用者に合わせたケアプランが必要です。

4.利用者・家族とケアプランの原案を確認

ケアプランの原案が完成したら、利用者・家族と原案の確認をおこないます。ここでは、ケアプランが利用者の希望に沿っているかを確認し、問題なければケアプランの作成は完了です。

つぎに、利用者・家族とケアマネジャー、支援事業者などの担当者を集め、サービス担当者会議を開きます。この会議では、関係者でケアプランの内容を検討します。スムーズにサービスを開始し、円滑なコミュニケーションをとるためにも必要な会議です。

5.利用者が各サービス業者と契約

サービス担当者会議で、ケアプランの検討と変更をおこなったら、利用者・家族は各サービス会社と契約します。契約後に、介護サービスが開始されます。

6.ケアマネジャーが定期訪問を行う

介護サービスが開始したあとも、ケアマネジャーが最低でも月に1回、利用者・家族を訪問します。

訪問では、実際に介護サービスを受けて、ケアプランどおりに計画が進んでいるか、内容は適切かを話し合います。必要なら、ケアプランの修正検討をおこなうのも、定期訪問の目的です。

ケアプランの作成・運用上の注意点

初めて介護サービスを受けるときは、勝手がわからず、ケアマネジャーに任せきりになってしまいがちです。しかし、ケアマネジャーはケアプラン作成のプロではあっても、利用者・家族のことはほとんど知りません。そのため、双方の考えが食い違ってしまったり、希望どおりのプランにならなかったり、といったトラブルが起こってしまします。

ここでは、満足のいくケアプランを作成・運用するための、注意点について解説します。

ケアマネジャーに状態を具体的に伝える

ケアプランの作成時は、ケアマネジャーに利用者・家族の状態を、具体的に伝えることが大切です。ケアプランを作成するうえで、困っていることや改善したいことなどを、エピソードとともに相談すると、伝わりやすいでしょう。

■ケアマネジャーに伝えること

ケアマネジャーに伝える、具体的な内容は、主に次のとおりです。

  • どんなときに困ったと感じるか
  • ここを改善したいというポイント
  • どのような生活が理想であるか
  • 利用者・家族の経済状況や家族の問題

経済状況や家族の問題については、介護サービスを受けるうけで、必要な情報だけをケアマネジャー伝えれば、すべてを話す必要はありません。

たとえば「介護に忙しくて、買い物にも満足に行けない」など、具体的なエピソードを話して、どんなことに困っているかを伝えましょう。

■ケアプランで確認しておきたいこと

ケアマネジャーが作成したケアプランの原案では、次のようなポイントを確認しておくとよいでしょう。

  • 困っていることが解決するか
  • どのように改善されるのか
  • 自己負担額がいくらかかるのか

ケアプランを確認するときは、ケアマネジャーに相談した内容を、解決・改善するサービスが含まれているかがポイントです。必要なサービスが含まれていない場合は、ケアプランの原案を作成しなおしてもらいましょう。

ケアプランを見直す

介護サービスが開始されたあとも、ケアプランを見直すことが可能です。

利用者・家族の状態が変わることもあるため、常に見直しをして、作り直す必要があれば、再考します。介護サービスの開始後は、月に1回以上、ケアマネジャーによる訪問があります。訪問は、ケアプランが適切に運用されているか、見直しが必要ではないかを確認する機会です。

ケアプランの作成には利用者・家族も積極的にかかわろう

ケアプランの作成は、介護サービスを受けるうえで欠かせません。利用者・家族が困っていることや改善したいことを解決し、より生活しやすくなるようにサポートするためのものです。利用者・家族のためのサービスですので、積極的にかかわっていきましょう。

初めてのケアプラン作成時は、わからないことも多く、ケアマネジャーに任せきりになりがちですが。この記事で紹介した「ケアプラン作成・運用の注意点」を理解、ケアマネジャーとともに、理想の介護サービスを受けられるケアプランを作成しましょう。

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