介護コラム
日本から途上国への技能移転?外国人技能実習制度に介護職が追加
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発展途上国の発展を後押しするために、日本で技術移転をするのが外国人技能実習制度です。2017年から介護が追加された背景に、深刻な人材不足の解消が伺えます。今回は、外国人技能実習制度の概要と、介護分野で必要な要件についてご紹介します。
外国人技能実習制度と介護の関係
外国人技能実習生は最長5年の実習期間を終えると、帰国することが一般的でした。しかし、2019年4月より実習期間をさらに5年延長できる「特定技能」が追加され、切り替えが可能になる見込みがあります。特定技能の在留資格の対象者は最大で10年間滞在できることから、国をあげて介護職の人材確保に力を入れていることが伺えます。
外国人技能実習制度(介護)を受ける要件
介護職で外国人技能実習制度を受ける場合、「介護固有要件」と、入国前の「前職要件」があります。
実習を受ける側の外国人に必要な介護職種の固有要件は、日本語のコミュニケーション能力です。入国時の1年目ではN4程度、2年目でN3程度の日本語能力が要件となります。
※日本語能力検定において、N4はゆっくり聞けば日本語をある程度理解できる程度、N3は自然なスピードの会話がほぼ理解できる程度です。
また、前職要件とは出国前の本国において日本で従事する介護職と同種の実務経験があること、もしくは介護職に従事する特別な事情があることを差します。前職要件に該当する実務経験は以下の通りです。
・外国で高齢者や身体障害者の介護や日常生活の世話などで従事した
・外国で看護課程を修了、または看護師資格を有する
・外国政府による介護士認定を受けた
技能実習生は介護の知識と経験を持っているため、介護の現場で戦力になるといえます。ただし、日本語能力があまり高くないことがあるためコミュニケーションがいかに取れるかがカギとなるでしょう。
まとめ
外国人技能実習制度は、介護技能や知識を習得して母国に持ち帰るのが本来の目的であり、労働力の確保のためのものではありません。しかし、特定技能の法案で実習生の滞在期間が延びれば、人材不足が続く介護業界にとって貴重な戦力となるのは確実でしょう。
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